静電チャック 説明
静電チャック(ESC )は、半導体製造装置、特にプラズマエッチング、化学気相成長(CVD)、物理気相成長(PVD)プロセスで使用される重要な部品です。処理中に半導体ウェハーや基板を確実に保持・開放する役割を果たします。ESCは静電気力に基づいて動作します。電圧が印加されると静電場が発生し、物理的な接触なしにウェハを所定の位置にクランプし、均一なウェハの冷却と加熱、優れた平坦性と最小限の裏面汚染を実現します。
Al2O3(酸化アルミニウム)、SiO2(二酸化ケイ素)、MgO(酸化マグネシウム)は、電気絶縁性、熱安定性、耐薬品性に優れているため、一般的に静電チャックの誘電体層や部品として使用されています。
静電チャックの仕様
化学組成
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Al2O3, SiO2, MgO
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Al2O3含有率
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96
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密度 (g/cm3)
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3.77
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気孔率
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0.19
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粒度(μm)
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4.0
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ポアサイズ(μm)
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<10
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体積抵抗率
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>1.0E15@RT
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ビッカース硬度
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1350HV
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曲げ強度
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364MPa
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Cte
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7.67x10-6/℃
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熱伝導率
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21.45 W/(m-K) @25
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CP
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0.760 J/g-k
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誘電率
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9.38 @ 1
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静電チャックの用途
- プラズマエッチング:ESCは、半導体ウェハを確実に固定するプラズマエッチングプロセスで広く使用されています。
- 化学蒸着(CVD):CVDプロセスでは、ESCは高温と反応性の化学環境下でウェハを固定位置に維持するのに役立ちます。
- 物理的気相成長(PVD):PVDプロセスでは、ESCはウェーハを平らで安定した状態に保ち、均一な金属または誘電体層の成膜を容易にします。
- イオン注入:イオンをウェーハ表面に埋め込んで電気的特性を変化させるイオン注入の際、ESCはウェーハの保持に使用されます。チャックは、イオンビーム下でのウェハの正確な位置決めと安定性を保証します。
- フォトリソグラフィー:エッチングや成膜プロセスほど一般的ではありませんが、ESCはフォトリソグラフィにおいても、光パターンへの露光中にウェハを安定させるために使用されます。安定性は、パターン形成に必要な高精度を達成するために極めて重要です。
静電チャックの パッケージング
当社の静電チャックは、製品の品質を元の状態で維持するため、保管中および輸送中に慎重に取り扱われます。