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ウミガメの仔ガメにおける温度依存性性決定の撹乱因子としての汚染物質の探索

タイトル ウミガメの仔ガメにおける温度依存性性決定の撹乱因子としての汚染物質の探索
著者紹介 アーサー・D・バラザ,ラリッサ・ヤング,ケイトリン・E・スミス,デビッド・T・ブース,クリスティン・A・マデンホフ,キンバリー・A・フィンレイソン,フレデリック・D・L・ロイシュ,ジェイソン・P・ファンデメルヴェ
雑誌 海洋科学のフロンティア
日付 11/13/2023
土居 10.3389/fmars.2023.1238837
はじめに ウミガメの営巣地は、現在進行中の気候変動により砂温の上昇に直面しており、特定の地域ではアオウミガメの子ガメの99%以上がメスという深刻な雌雄不均衡を引き起こしている。環境汚染物質がウミガメの雌雄判定に及ぼす影響については、さらなる調査が必要である。本研究では、アオウミガメの子ガメから肝臓サンプルを採取し、組織学的な雌雄判定を行った。これらのサンプルは、酸分解による微量元素の分析と、in vitro細胞毒性バイオアッセイによる有機汚染物質の分析を行った。クロム、アンチモン、バリウム、カドミウムなどの元素はエストロゲン作用があることが知られている。これらの濃度を用いて、クラッチごとの3つのエストロゲン指標を算出した。予測相対エストロゲン効力(PEEQA)、中央値を上回る微量元素の割合の合計(TEOM)、中央値を上回るエストロゲン元素の割合の合計(EstroEOM)である。その結果、1クラッチを異常値として除外した場合、カドミウム、アンチモン、EstroEOMは性比偏差と有意な正の相関を示した。さらに、コバルト、鉛、アンチモン、バリウムの平均クラッチ濃度はクラッチの性比と有意な正の相関を示した。肝抽出物のin vitro細胞毒性は性比と相関しなかったが、孵化仔魚の9%が潜在的な細胞障害を示す有機汚染物質濃度を示した。汚染物質が性決定に与える影響は、汚染物質間や温度との複雑な相互作用に起因していると考えられる。本研究で同定されたいくつかの微量元素は、先行研究において孵化仔魚の健康上の有害な結果と関連している。気候変動による雌性化の脅威と、子ガメの幸福と性決定に及ぼす汚染物質の潜在的影響を考えると、ウミガメの子ガメの性決定に及ぼす汚染物質の影響に関するさらなる研究が望まれる。
引用 Arthur D. Barraza, Larissa Young and Caitlin E. Smith et al. ウミガメの子ガメにおける温度依存性決定の撹乱因子としての汚染物質の探索。Front.Mar.Sci.2023.第10巻。DOI: 10.3389/fmars.2023.1238837
エレメント アンチモン(Sb) , バリウム , クロム(Cr) , コバルト
産業 リサーチ&ラボラトリー , 化学・薬学
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