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土壌に生息するリステリア菌の全国規模のゲノムアトラスから、パンゲノムの進化における選択と集団生態学の影響が明らかになった。

タイトル 土壌に生息するリステリア菌の全国規模のゲノムアトラスから、パンゲノムの進化における選択と集団生態学の影響が明らかになった。
著者紹介 廖景秋、郭暁東、ダニエル・L・ウェラー、シャウル・ポラック、ダニエル・H・バックリー、マーティン・ヴィードマン、オットーX・コルデロ
雑誌 ネイチャー微生物学
日付 07/15/2021
土居 10.1038/s41564-021-00935-7
はじめに 自然環境における細菌集団は、周囲とのDNA交換による遺伝子含量のシフトが主な原因となって、広範なゲノム多様性を示す。このようなゲノム変異を引き起こす正確な生態学的要因や淘汰の影響については、現在も議論が続いている。本研究では、米国全土の土壌から系統的に分離されたリステリア1,854株について、全国規模の包括的なアトラスを作成することにより、これらの疑問を解決した。リステリア菌は多様な環境条件に生息しており、主に土壌水分、モリブデン、塩分レベルの影響を受けていることが観察された。594株の代表的な菌株の全ゲノムデータを解析した結果、リステリア菌の多様性を12の系統群に分類することができた。コスモポリタン」と呼ばれる幅広い環境に生息する系統群は、狭い生息域に適応する系統群と比較して、より広範なパンゲノムを有し、連鎖不平衡が減少しており、遺伝子の獲得、喪失、対立遺伝子の移入の割合が高いことを示していた。これらのコスモポリタンな系統群には、正の選択の影響を受けた遺伝子もかなりの割合で含まれていた。正選択の影響は系統群特異的なコアゲノムで特に顕著であり、これらのコア遺伝子が特定の系統内での適応に極めて重要であることが示唆された。これらの知見は、ゲノムの適応性と組換えが、多様な環境における存続のための選択圧力の結果であることを示している。
引用 廖景秋、郭暁東、Daniel L. Wellerら 土壌に生息するリステリア菌の全国ゲノムアトラスから、パンゲノムの進化における選択と集団生態の影響が明らかになった。Nat.Microbiol.2021.DOI: 10.1038/s41564-021-00935-7
エレメント モリブデン (Mo) , ナトリウム(Na)
産業 農業 , リサーチ&ラボラトリー
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