グラフェンのおかげで海水がまもなく飲めるようになる
グラフェンが最近注目されているが、それには理由がある。グラフェンはさまざまな用途に使用でき、素晴らしい結果をもたらす不思議な素材となっている。マンチェスター大学の科学者たちが、グラフェンの新たな用途を発見した。
酸化グラフェンからフィルターが作られた。酸化グラフェンは、基本的にグラフェンに酸素を含む分子を結合させたものである。酸化グラフェンは、乾燥した状態では気体分子を通さない。真空密閉状態を保つ。しかし、酸化グラフェンに水を加えると、酸化グラフェンの小さな溝が開き、水が通過できるようになる。
チャンネルを通れない分子、イオン、粒子は、ふるいのようにグラフェン・フィルターの表面に残る。酸化グラフェンのナノチャネルは少し膨張し、3原子層ほどの水と他のイオンも通すのに十分なほど広がる。
イリーナ・グリゴリエヴァ博士らが貢献したこの研究では、ナノチャネルの膨張を防ぎ、水だけを通す方法を見つけることに焦点を絞った。そうすれば、塩分が残るので、塩水をろ過するのに最適である。
水は貴重品であり、その供給量は日に日に減少している。水を浄化して安全に飲めるようにする方法が模索されている。しかし、清潔な飲料水の量を増やすことは、多くの人々の関心事である。
この研究の最終的な結果は、このフィルターを通して数分間手で海水を汲んだ後、コップ一杯の飲料水を得ることである、とグリゴリエワ博士は説明した。この現象はもはやSFの中だけのものではなく、徐々に現実のものとなりつつある。現実まであと数歩なのだ。
このプロジェクトが成功すれば、海や海の近くに住む人々は、フィルターに通すだけで水が飲めるようになるため、水供給の心配をする必要がなくなる。水が豊富にある場所で飲み水が不足するという矛盾に終止符を打つことができるのだ。
これは、電子機器の速度を向上させる優れた導電性、指紋識別技術での使用、心臓ペースメーカーの部品の一部としての健康分野での使用、バッテリーの必要性をなくすなど、グラフェンの素晴らしいポートフォリオに追加されるものである。